10日ぶりの墨東リサーチ。友人の林立騎くんにリサーチの同行を声をかけてみたが、
なんと彼は今海外にいるという返事。twitter上では普段どおり生活しているのかと
思っていたので驚く。
13時に曳舟駅に到着。駅近くのマンションの最上階にそっとお邪魔する。あまり景色
が見えない。一階のロビーにマンションが立つ前の空撮写真と当時の記録写真が飾っ
てあり、その写真を見ると、あまりにもその景色は今と違っていた。
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曳舟まわりをウロウロしているうちに、大学4年生のオジョーとヒロシが曳舟に到着。
大学の試験直前だそうだが、気晴らしにリサーチにつきあってくれるとの事。たのも
しい。彼らは昨年末に僕が参加したアサヒアートスクエアでの展示「東京生活転回法」
の作品制作の際にもリサーチ段階から作品ができるまで、いろいろな場面を体験した
力強いメンバーだ。石田さんとも待ち合わせをし、本日のリサーチ本格スタート。
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僕からのリクエストで「高い場所」を探そうとするが、このエリアにはあまり高い場
所はないそうだ。まずは背の高い滑り台が設置されている「マンモス公園」へと散策
を始める。途中、石田さんが気になっているという模型屋に入ってみることに。
恐る恐る入店してみると、気さくなオジさんがにっこりと笑い、待ってましたと言わ
んばかり、「(自称)東京で一番古い模型屋」の歴史と共にこの地域の歴史を30分
にわたり語ってくれた。このオジさんの凄いところは記録物を丁寧にアーカイブして
いるところ。50年以上も前の写真をスキャンしA4サイズにプリントし、ファイリン
グしている。1ページごとにエピソードがあって楽しそうに話す。
その写真&語りは近年になるにつれて様子が変わっていく。過去の話をなつかしそう
に話しているかと思っていると、いつの間にかこの地域一帯が2年後には全てなくな
り、マンションが立ち並ぶという事実を聞く。もちろんこの模型屋も2年後にはなく
なるそうだ。ここで生まれ育った模型屋のオジさんにとっては、このアーカイブは
歴史として刻み込むための作業なんだろう。定点観測的な写真もあった。
オジさんはその状況を良いとか悪いとかどちらの立場に立つ訳でもなく、僕たちにあ
りのままの姿を写真を通して語ってくれた。その後昔のミニ四駆のカタログを出して
くれたりと、「ミニ四駆第一世代」の山城&石田「ミニ四駆第二世代」のオジョー&
ヒロシは興奮冷めやらぬ。という感じでひと笑い。
オジさんありがとう。「また来ます」といって店を後にする。
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その後、月に3日程度しかオープンしない店の肉マンを食し(なぜこんなに開かない
のか!?美味しい)「マンモス公園」に到着する。滑り台の上に登って改めて気付い
た事。このまちには本当に高い建物が無い。いくつかのマンションを覗けば、銭湯の
煙突3つが高くのびているだけだった。これは大きな誤算だった。
マンモス公園の滑り台から眺めるスカイツリーの異様さには圧倒された。
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「マンモス公園」の立地場所は、このまちの中でもとても良い場所にある様におもう。
少しあるけば駄菓子屋があり、キラキラ商店街があり、銭湯もある。密集した住宅街
のなかにある特別な空間。この場所でなにかできるかも、と瞬間的に思った。
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その後、駄菓子屋によりキラキラ商店街を散策し、17時第二回目のリサーチを終えた。
何をしたわけではないが、「マンモス公園」と出会えたことで満足感を得て曳舟駅を
後にした。オジョー、ヒロシ、石田さん、寒いなかありがとう。
その足で静岡県袋井市へ。前回のプロジェクトでお世話になった中村さんの自宅で
新年会にお邪魔する。いい一日だった。
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「マンモス公園」をまずはフックに思考を始めたいとおもう/。
では、また次回。
違うかも知んないけど
返信削除その公園ってKOSUGE1-16が、
初期の頃に「スポ研」をやったところじゃないかな。
以前映像で見た公園の風景と重なった。
スポ研映像、とてもなんでもなくておもしろいよ。
一見の価値ありと思います。